弊社施工物件「冷泉荘」が国の登録有形文化財へ
この度、弊社が2016年に外壁改修工事を行いました福岡市博多区の集合住宅「冷泉荘」が、戦後の民間の鉄筋コンクリート造集合住宅として初めて国の有形文化財に登録されることになりました。
1958年に建てられた地上5階地下1階の鉄筋コンクリート造りであり、 旧博多市街の歴史的景観であることなどが評価され、2024年7月19日に国の文化審議会が登録有形文化財にするよう文部科学大臣に答申しました。
現在冷泉荘は所有者様の基本理念である“福岡の古い建物を大切にする考え方の実践(ビルストック活用)”に基づき、建物の特徴や来歴を尊重した積極的な保存と活用に取り組まれています。
<物件概要>
物件名:冷泉荘
所在地:福岡県福岡市博多区上川端町9番35号
所有者:吉原住宅有限会社
建設/改修年:1958年建設/2011年耐震改修工事
構造及び形式、規模:鉄筋コンクリート造 地上5階地下1階建、建築面積211㎡、塔屋付
文化財:登録有形文化財(建造物)
登録基準:国土の歴史的景観に寄与するもの
冷泉荘HP:https://www.homemakeup.co.jp/wp
<弊社施工内容>
「冷泉荘が生きてきた姿をそのまま残したい」という所有者様の想いから、2016年に建物の古びた状況を保存する為の改修工事を行いました。状況の悪いものはそのままの痕跡を残し、爆裂撤去・錆止めを行った後に外壁の保存を目的としてmbsクリアガードを施工しています。
mbsクリアガードを施すクリアコーティングは、無色透明であり、防水補強・はく落防災機能を有するため、意匠性を保持でき歴史的建造物にも最適な弊社独自の工法です。この工法の活用により、歴史的建造物の老朽化防止や保存のための経済的負担の軽減、さらに、地域に開かれた施設として再生することに取り組み、全国にある歴史的建造物を後世に引き継ぐことに貢献してまいります。
また、mbsクリアガードはガラス連続繊維シートと組み合わせた弊社の特許技術「スケルトン工法」にも使用しており、高速道路などの高規格道路や橋梁、トンネル等のはく落防止工法として全国のインフラに採用されております。
スケルトン工法は、2018年11月1日に内閣府で行われた「科学技術政策担当大臣等政務三役と総合科学技術・イノベーション会議有識者議員との会合」において、【国土強靭化に有効と思われる新技術例】として紹介されております。(参考資料参照)
現在、施工後8年が経過しておりますが、塗膜劣化もなく良い状態が保たれております。
(撮影:2024年7月23日)
- 2024年07月26日
- 該当カテゴリー:お知らせ